EXとは : 記者・編集者スペシャルトーク

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image  SANKEI EXPRESS(以下EX)は、誰が読んでも「新聞はかくあるべし」と思っていただけるような、万人向けの新聞ではありません。
 
 通常の新聞の半分にあたるタブロイド判に日本語を横書きで組版し、内外から届く力強いニュース写真を大胆にレイアウトするなど、一般的な新聞のイメージとはだいぶ違います。読者の手が汚れにくいように通常の新聞よりも上質な紙を製紙会社に特注で作ってもらい、洗練された紙面を目指してデザイナーを登用するなど、新聞の「外見」にも気を使っています。
 
 購読者のターゲットは、都会に暮らす20代30代の男女と、情報感度の高い「新しもの好き」の大人たち。ニュース報道の最前線で仕事をしてきた新聞社ならではの信頼性を大切にしながら、EX独自のスタイルを作り出し、2006年11月の創刊以来、じっくりと読者を増やしてきました。
 

コンパクト 15分で読み切れるニュース選び

 都会暮らしの一日は、とにかく多忙です。価値観が多様化し、便利で効率的になった分、やりたいことや仕事も増え、20年前に比べると、睡眠、食事、娯楽、読書、スポーツなどあらゆる分野で、ひとつのことに使える時間が減っています。メディア関連で言えば、新聞を読む時間もテレビを見る時間も減るばかりで、インターネット経由も含めて、ニュースに触れる時間そのものが減少しています。創刊当初に行った調査では、新聞を読む時間は1日15分でした。
 
 ですから、EXは都会暮らしで知っておくべき世界と国内のニュースを15分間で一覧できるように編集されています。鮮やかな写真と独自の切り口を大切にした1面に続き、2面から5面までの4ページで、その日のニュースを重要度が一目でわかるように定型化してコンパクトに配置しています。ビジネスニュースは火曜日から土曜日まで見開き2ページで、スポーツ記事は毎日1ページか2ページで、それぞれニュースの定型化によって優先順位がひとめでわかるようにまとめています。
 
 20代30代のひとにとって、職場や学校でとても不愉快になるのは、上司や先輩から「こんなことも知らないのか、社会人の常識が足りないぞ」とか「ニュースぐらいちゃんとチェックしとけよ」なんて言われることだそうです。「EXを購読していれば、そんな不愉快な思いをしないで済みますよ」と言える紙面を毎日作ること。これはEXにとって、ニュース選びの大切なものさしです。
 
 EXはタブロイド判なので大きさは一般紙の半分ですが、ニュースの量では一般紙の約7割をカバーしています。それを重要度が一目でわかるように編集していますので、「社会人の常識」を身につけるにはぴったりだと思います。
 

ハイクオリティ 高い専門性と丁寧な紙面作り

 その日のニュースを短時間で一覧できる一方、ベテラン記者や識者が交代で執筆するニュースの解説記事も毎日2ページ掲載しています。中国、ロシア、アメリカなど日本を取り囲む国々の動きや国内政治の裏事情、いま社会で起きているさまざまな事態を考えるために役立つ視座を1ページに1つのテーマでお届けしています。横書きで鮮やかな写真と一緒に掲載しているので、一見するとさらっと読めそうですが、実はEXの解説記事は一般紙よりも少し長めで、かなり読み応えのある内容になっています。こうしたタイムリーで骨太な解説記事は、海外駐在をはじめ豊富な経験を持つベテラン記者たちを多く抱える新聞社だからこそ読者に提供できるコンテンツだと自負しています。
 
 ニュース記事に、用語説明や地図、グラフなど多めに使っていることも特徴です。例えば、アメリカの都市でも、ニューヨークやロサンゼルスの場所は知っていても、オハイオ州やオレゴン州となると、ちょっと自信がないひとも多いと思うのです。ですから、そんなこと当たり前、と思うひとがいても、あえて地図や用語説明を丁寧につけるようにしています。
 
 漢字のふりがなや人物の年齢も大切な情報です。EXでは、人名や地名など固有名詞を中心に一般紙よりもかなり多めにふりがなをつけ、ニュースに登場する人物にはなるべく年齢を表記するようにしています。読みにくい漢字をきちんと読めたり、登場人物の年齢を知ることを通じて、ニュースへの理解がもう一段深まると考えているからです。
 
 内容のしっかりとした記事を掲載することは新聞として当然のクオリティ管理ですが、用語説明、地図、グラフ、漢字のふりがなや人物の年齢表記などを積極的に掲載していくこともEX流のハイクオリティの一部なのです。
 

アートの香り 都会派に欠かせないカルチャー&エンタメ情報

 EXの大きな特色は、カルチャー&エンターテインメントの記事を連日手厚く掲載していることです。音楽、映画、舞台などから読書や美術、ファッション、インテリア、クッキングまで専門の雑誌が取り扱うような分野にも足を踏み入れ、曜日ごとに分野を決めてテーマアップしてコンテンツを選ぶようにしています。
 
 なぜ、新聞なのに、一般ニュースだけでなく、カルチャー&エンターテインメント情報が全体の半分近くを占める必要があるのか。それは、EXが都会暮らしのひとたちのライフスタイルにあわせた新聞作りを目指しているからです。
 
 例えば、「環境にやさしく」という価値観がどういう経路で伝わっていくかを考えるとき、好きなミュージシャンの楽曲で気づくひとがいる一方で、気に入った映画からメッセージを受けるひともいるでしょう。ファッションやグルメの世界でも、エコであるかどうかがセンスの良しあしを左右する一面があります。
 
 現代社会に起きている価値観の多様化は、そのまま情報が伝わる経路の多様化でもあります。音楽やファッションを通じてエコという価値観にいつも触れているひとが、同時に地球温暖化対策を交渉する国際会議に関心を持つことは自然なのではないでしょうか。逆に硬派のニュースを関わっているひとだって、映画を毎週観ていたり、おいしいものが大好きといった別の顔もあわせて持っていると思います。読者調査を行うと、世界の動きを気にしているひとの多くは、映画や読書、音楽などにも高い関心を持っている姿が浮かび上がってきます。都会暮らしのライフスタイルは、本当に千差万別なんだな、と思います。
 
 ですから、EXでは、読者の多彩なライフスタイルに寄り添った情報を発信するべきだと考え、カルチャー&エンターテインメントとニュースを車の両輪のように位置づけています。考えてみれば、世界のあり方に関心があるひとは情報感度が高く、基本的にクリエーティブに生きようとしているのですから、そのひとたちのライフスタイルの周りにアートがあることは当たり前のような気がします。
 

常に進化する新聞

 EXは、2006年11月の創刊から独自のスタイルを求めて、試行錯誤を繰り返しながら進化を続けてきました。新しい試みに次々と取り組む姿勢は、毎日の新聞を一生懸命に作ることと同時に、EXのアイデンティティーになっています。
 
 その結果として、ゆっくりとした動きですが、ひとつの手応えが出てきました。EXの購読者にWEB経由でアンケートを行ったところ、ほかの新聞にはない、ひとつの特徴が浮かび上がってきたのです。それは、EXを読み始めるまで、どの新聞も購読していなかった、と答えたひとが全体の7割前後を占めていることです。そして読者の8割が20代、30代、40代でした。
 
 日本国内の新聞の発行部数は、2001年をピークに減少を続けており、なかでもインターネットになじんでいる20代や30代の「新聞離れ」が進んでいると言われています。テレビも多チャンネル化が進む一方で、視聴時間が減っています。ライフスタイルの多様化は、同じメディアを百万人単位のひとが見たり読んだりする従来のマスメディア像に変化を迫っているようにもみえます。
 
 メディアの近未来には予測できないことがたくさん起きそうですが、EXは独自のスタイルを求めながら常に進化していく新聞でありたいと思っています。
 

スペシャルトーク

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EXの記者・編集者が語るEXの魅力の全て